綺麗に死ぬITエンジニア

エンジニア特化Q&Aサイト「teratail」に見る、本来のエンジニアのあるべき姿

2015-09-19

こんにちは。

皆さんは普段、Q&Aサイト、いわゆる質問サイトを利用していますか? 国内最大手でいうと、「Yahoo!知恵袋」にあげられるような、ユーザーが質問をして、それにユーザーが答えるサイトです。

今回は、エンジニアに特化したQ&Aサイトである、「teratail」と、本来あるべきエンジニアの姿について考えてみます。

ジャンル特化型の強み

teratailは、完全にITにジャンルが特化しているかたちで、ITに関係のない質問は基本的にありません。Yahoo!知恵袋のようなサイトだと、細かいカテゴリー分けはされていますが、結局ランキングで上位に来るのは興味をひく質問であったり、そもそも意味のない質問や簡単な質問が乱立していたりするため、答える側のユーザーがその意義を見出せず定着しにくいというのが現状だと思います。

その点、teratailは、ジャンルが絞られている分、ある種サイトそのものが一つのコミュニティのような一体感を出しています。また、ランキングも、「ランキング上位者=ベテランエンジニア」のようなイメージがつくため、答える側としても十分意義を見出すことができます。(私はteratailの回し者ではありません)

また、答えたり質問したりすればするほど、「スコア」という経験値のようなものが溜まり、ゲーム感覚で回答や質問をしていくことができます。回答をする側も、質問をする側も、ITの知識を再確認する機会になりますから、このサイトを利用しているうちに、知らず知らず自分の技術力の向上に繋がっていく、というわけです。素晴らしいですね。

Yahoo!知恵袋にはない良さが、ここにはありました。

UI/UXや機能もエンジニア特化

なんとこのサイト、Markdown記法という、HTMLを簡単に記述できる記法を使って、質問や回答を行うことができます。また、質問内に記述したプログラムコードは、シンタックスハイライトされ、見やすいように表示してくれます。

Markdown記法やシンタックスハイライトは、ソフトウェア開発者には馴染み深い技術ですので、そういった層を取り込む狙いがあり、逆にエンジニアではない人(特に情報技術に疎い人)を寄せ付けないようにする効力があるわけです。

エンジニアを寄せ付け、ITに興味がない人たちを寄せ付けない、そんなサイトなのです。

エンジニアが本来あるべき姿が、そこにはあった

エンジニアとは元来、技術を追い求める人たちです。技術を追い求めるとは、まず基礎となる知識があることを前提にして、それから様々な新技術を習得したり開発したりするということです。その原動力は、知的好奇心であり、「楽しい」と思えるからこそ、エンジニアとしての更なる深みを目指していくわけです。

なんとなく、そんなエンジニア気質な人が、このサイトには集まっている気がします。

その根拠として、簡単な質問よりも、より困難で知的探究心をくすぐられるような質問の方が、多くの回答がつきやすい傾向にあります。時には答えが無いような質問に対しても、多くの回答がついていたりします。

少なくとも私の周りには、ここまで自分の質問に対して、技術を探求してくれるエンジニアはそれほど多くはないです。そんな中で、このようなサイトは貴重な存在であり、このサイトはもっともっと大きなエンジニアのコミュニティにすることを目指すべきだと思うわけです。

欠点

ここまで長所を述べてきましたが、まだまだ欠点もあります。

まず、サイト自体のフロントエンド実装が雑。これは、エンジニアが見るサイトですから、システムはもう少しクオリティを上げていくべきです。

そして次に、回答者が得られるメリットがまだまだ少ない、ということ。Q&Aサイトにとって、回答者は神様のようなものです。回答者がいなければ成り立ちませんから。ただ、現状では回答をした見返りとして得られるものが、ランキングに載るというものと、サイト内の経験値(スコア)を得られるということのみです(他にあったらごめんなさい)。

これを例えば、「ランキングに載ることで有名になれるチャンスがある(自身のブログページへの誘導や広告の貼り付けができる)」、「スコアを基準にして転職活動の武器としてアピールできる仕組みがある(転職サイトとの連携)」などといった、回答者に対する見返りを次第に増やしていくべきだと考えます。そうすることで、回答に活気がつき、それを見た新規ユーザーが質問をしやすくなり、サイト全体が盛り上がるのではないかと考えます。

まとめ

teratailのWeb広告を見る機会が最近多くなってきました。しかし、まだ始まって1年ちょっとのサービスです。運営会社の方々には、これからも日々頑張っていただきたいところです。

今回は、このブログを閲覧しているエンジニアさんにも、ぜひteratailのコミュニティに参加してもらって、エンジニア界隈を活気づけて欲しいと思い、僭越ながら記事にさせていただきました。

皆さんで、IT業界に活気をつけていきましょう!