綺麗に死ぬITエンジニア

若くて実績の少ないITエンジニアには、発言権はないらしい

2015-11-25

どれだけ勉強して知識を身につけようとも、「若くて実績の少ないITエンジニア」というのは単に会社の歯車でしかないようです。つまり、黙って働け、と。

非常に悔しい思いをすることが多い世の中です。

若いエンジニアは「プロ」ではないらしい

先日、勤務先の社長から言われたことです。

実績もろくにないお前みたいな若造が、意見なんかするな、生意気だ

プロって何だと思う。長い間その分野で実績を上げてきた職人であって、お前はまったく違う

恐らくこれが、世間一般の"ホンネ"なのでしょう。若いというだけで、実績が少ないというだけで、本来の能力でなら与えられるべき地位や収入、名誉を得ることができないのです。たとえその会社でどれだけ高い成績を収めたとしても。

ちなみに、プロというのは一般に、特定の分野で生計を立てている人のことを言います。私もエンジニアとして生計を立てていますが、彼ら曰く若いというだけで例外のようです。

技術的に劣っていると指摘されるのならわかります。エンジニアですから、技術が命です。それが経験不足により、劣っていると指摘されるのなら納得のしようもあります。

しかし、彼らは決して技術力には言及しません。言及しようがないからです。私は常日頃から勉強し、様々な書籍やインターネット上の情報からいろいろなプロジェクトの例を参考にし、最適な方法で開発しようとしています。事実、私が主担当として始動したプロジェクトが炎上した経験は一度もありません。技術力を問題にすることはできないのです。

出る杭は打たれる

基本的に、エンジニアというものは、経営層や他の部門に対してあまり発言しません。

しかし、私はこれでは良くないと感じており、事実その部分のコミュニケーション不足により様々な問題が生じたりすることも少なくないです。そこで私は、良いものは良い、悪いものは悪いと、きっぱり発言するようにしていますが、それが良くなかったようにも感じます。

なぜなら、若いから。

時にはネガティブな意見でさえ言わなければならない時もありますが、その度に若さを理由に、「生意気だ」と一蹴されます。

そして、その後、私が思ったとおり、プロジェクトが炎上したりします。

ざまあみろ。

基本的に、自分が参加しないプロジェクトに関しては、そこまで親身になって意見を言わないので、大概炎上します。参加するプロジェクトであれば、そこそこ年齢を重ねた話のわかるエンジニアに、代わりに発言するようにお願いしています。非常に面倒で、無駄な作業です。

修行なんてものは、大概ムダ

ITプロジェクトを30件経験しただとか、寿司修行を30年経験しただとか、今の時代、そんなものは全くもって無駄だと思っています。経験の全てが全て無駄になるわけではないですが、正しい知識を身につける学問的な勉強をした方が、よっぽど身になると思っています。

30件のプロジェクトを経験した40代のエンジニアを、大学で情報工学を学んだばかりの新卒エンジニアが、わずか半年ほどで能力的に上回ることだって、珍しいことではないと思っています。

要は、正しい知識を正しく使える能力の方がよっぽど大事であり、経験なんてものはその能力がきちんと身についていれば、あまり意味を成しません。その能力がない人は、いちいち経験しないとわからないでしょうが。

実際のプロジェクトでは、時に机上では計り知れないような想定外があるのでは? それには、経験を積まないと対応できないのでは?

と思われる方もいるかもしれませんが、きちんとした知識をもってして取り組んでいれば、大概起きる問題の難易度はたかが知れています。なぜならその知識は、これまで多くの人が実践してきた知識、いわば先人たちの知恵であり、大きな問題が起こりえないためのものだからです。

この、「先人たちの知恵」をもってして、私は各プロジェクトに取り組んでいるわけです。

私を若いからと批判する人たちは、それがソフトウェア工学という学問を否定する行為であることも知らずに、日々若者いびりの憂さ晴らしに情熱を燃やしています。

まとめ

「最近の若者は〜」と、若者いびりをするご年配の方々は、いつの時代も一定数いると聞いています。

そういう人たちが一刻も早くくたばるのを願い、若者の皆様、日々頑張っていきましょう。

そして、私が年老いた時、間違ってもそんな若者を見下すような人間にはなりたくないと思いました。